ぼたもち堂の「おどるジャグリング」のワークショップでは、一番最初に「あたまのてっぺんにおてだまを乗せる」というワークからスタートします。
最初は「難しい!」と言って落としてしまう子どももいますが、何度か挑戦するとすぐにできるようになります。
そして、あたまのてっぺんにおてだまを乗せると、ほとんどみんな姿勢がよくなります。
これは、以前ご紹介した「触覚」「固有受容覚」「平衡感覚」をバランスよく刺激し、脊椎感覚(せぼねの感覚)を育てることにつながるからです。
よい姿勢を作ろうとする時に、「背筋をピンと伸ばして」という声がけはよく使われると思います。
ところが、この「背筋をピン」の感覚が、難しい子もいるのです。
「背筋をピン」で上体をまっすぐに保てる子どもは、すでに「せぼねの感覚」を持っている子どもです。
そうでない子どもにとってはイメージがつきにくく、無駄な力が入ったり、不自然に腰が反ったりします。
おてだまを乗せることで、重心の位置が分かり、重い頭部をバランスよく背骨で支える感覚がわかってきます。
これが、「せぼねの感覚」を身につけることにつながるのです。
感覚刺激の重要性は、こんなところにも表れるんですね。


